梨の実通信 |
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僕たちは野に放たれた火のように駆けた叫びの満ちる夜まで マネキンが集まる夜に紛れ込み悟られず手をつないだら勝ち とびきりの悪戯のあとでほしいのは少年アインシュタインの舌 気まぐれな神の目として信号が点滅したら投石をせよ 雨が降るたび植物に近づいてゆく級友のボーイソプラノ ひっそりと人体模型が立っているクラス写真の最後列に 永遠を探すことにも飽きたから魚眼レンズで街を眺める マグナムの重さを本に確かめて手にのせてみる哲学辞典 神様は〔どこにもいない〕〔どこにでもいる〕明日までに宿題を解け 片方を水に落としたシンバルのもう一方が夜空に浮かぶ 五線紙にならべた僕らを奏でれば深い海まで届く旋律 明け方の水に沈めた冷たさのナイフを頬に押し当ててみる もう嘘に耐えきれなくて街中の少年たちが音叉と化した 連作個人誌「梨の実メール」第10号(2004年1月24日発行)に収録。 ■
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by noma-iga
| 2006-09-27 21:55
| 短歌作品
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